2010年6月30日水曜日
FTM ミニペニス形成術
FTM「ミニペニス形成術」について
女性から男性へのトランジションはMTFに比べてより複雑な課程を経なければなりません。本格的な男性の生殖器(陰茎形成術)を望まれる場合には、通常は数ヶ月の間隔をおいて4段階の手術を受けることになります。完成までには1年半以上の期間と、旅費滞在費などを含めるとかなり高額の費用もかかります。自分としては何を目的とするか(当面の目的と最終到達目的)をよく冷静に考えて計画的に取り組む必要があります。
FTM当事者にとってより現実的で、到達容易な方法としてミニペニス形成術(=マイクロペニス)が最近注目を集めています。その概略を以下にご紹介いたします。
FTMのトランジション道程
精神科医の診断
ホルモン治療
乳房除去
子宮・卵巣除去
陰茎形成術
*オプションとしての陰核陰茎形成術(ミニペニス形成)
ミニペニス形成術について (マイクロペニスとも言う)
日本では陰核陰茎形成法とよばれるFTMミニペニス形成術は、あまり注目されていないようですが一考の価値があります。この術式にはそれなりの大きな利点があり、(1)それは小さなミニペニスのままでも完結している術式であること、(2)一回の手術で済むため時間と経費がすくない、(3)また将来的に本格的なペニス形成に進むまでの第一ステップとしての価値である。
方法:
ホルモン治療により増大したクリトリスを利用して、小さいながらもペニスを造る。新尿道も中に組みこむので、男性として立ち居で排尿ができるようになる。ただし、挿入セックスは無理と思ってよい。
条件:
クリトリスを包皮からはがして立て起こしてペニスとするため、根元から先端までが少なくとも2センチから3センチの大きさのクリトリスを有していること。クリトリスの亀頭部分が男性の亀頭に似た形態なら理想的。これから3センチから5センチのミニペニスが形成される。
利点:
1)子宮・卵巣摘出術がまだの場合でも、それらも含み一日ですべての手術を完了することができる。時間と旅費・経費も少なくてすむだけでなく、短期間で社会復帰できる利点は大きい。
2)まず、念願の男性として立ち居で排尿できるようになる。
3)インプラント睾丸も大陰唇を袋として挿入されるので、小さいながらも外観的に男性器と認められる。
4)まず家庭裁判所で戸籍の性別変更が認められるので、晴れて男性として社会生活がおくれる意義は大きい。
5)将来的にこのミニペニスを基盤として本格的な陰茎形成に進むことができるので、それまでのステップはけっして無駄になることはない。
6)クリトリスの性感は維持されるので、セックス時の工夫やパートナーの協力により快感を味わうことができる。ただし、ミニペニスでは現実的には挿入セックスはむずかしいですが、必要は発明の母です。パートナーとの間で新しい愛の形を発見できるでしょう。
留意点:
どのSRSにも言えることは、手術後の性器の外観は医師の技術もさることながら、患者の提供する材料の大きさや質により結果が左右されるという事実です。SRSは100%手作業の手術であり、映画のCG合成のように変幻自在というわけにはいきません。
陰嚢の大きさや形態は、睾丸インプラントを挿入する大陰唇の大きさと皮膚の伸縮度により限定されます。
ミニペニス形成手術費用 (手術予約時に再確認が必要)
1)子宮・卵巣摘出術を同時に行う場合
US$12,500
2)ミニペニス形成術のみの場合
US$9,800-10,000
3)子宮・卵巣摘出を別途バンコクで行う場合:
切開手術: US$4,100
内視鏡手術: US$6,500
その他の必要経費
医師や看護スタッフとの通訳、滞在中のお世話など、個々のご要望にあわせてお見積もりしますのでご相談ください。
バンコク滞在必要日数 (ミニペニス形成)
入院2泊 + ホテル滞在12泊 =14泊
PAIでのミニペニス形成術について
●クリトリスのサイズ(長さと太さ)により左右されるが、2.0cmから3cmあればこれより長いミニペニスができると思ってよい。
●立位での排尿が可能になり、FTMの最初の関門である男性としての振る舞いが可能になる。また戸籍上の性別変更もできる。ただし、性行為での挿入セックスはできないと思った方がよい。
●ミニペニス形成の利点は、将来本格的なペニス形成術に進む場合でも、それを基盤として利用できるのでムダになることはない。本格的なぺニス形成術にかかる時間と費用を考えると、ミニペニス形成術はたいへん現実的な手段としてその有用性が高い。
●子宮・卵巣摘出は、ミニペニス形成と同時に行うことも多いので、とくに問題ない。手術時間はおよそ3時間。
●ミニペニス形成は現時点で100例を越す実績がある。
●ホルモン治療期間は1年間以上であれば問題ない。
●クリトリスの形状は見てみないとミニペニス形成に適・不適が判定できないので、日程を決める段階までにプリチャー医師宛にデジカメ写真をメール添付で送ってもらえると好都合です。
<ミニペニス形成参考例>
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FTMであることを絶えず意識しながらも、経費や仕事上のスケジュールなどの問題で、宙ぶらりんの不安定な精神状態におかれている人たちにとっては、このミニペニスという小さなステップが、男性器形成SRSへの大きな第一歩になるかもしれません。
ミニペニスのままでも構わない場合には、そのままで男性として生きることもできます。その後、時間をかけて次の本格的なペニス形成に進むための予算の確保、仕事の計画、最終ステップが終了してからの人生プランなどを、じっくり考える余裕が生まれるのではないでしょうか。ミニペニスはその意味でも検討に値する手術だと思います。
FTMの患者さんには若い方が多く、このミニペニスは現実的な第一段階の方法として注目を集めているようです。PAIでもすでに100例を越す実績を積み重ねており、ミニペニスではヨーロッパの先駆者といわれる医師たちと連携して技術交流を深めながら、医師チームの技量研鑽に努めています。
以上がPAIにおけるFTMミニペニス形成術の概要です。ご興味のある方はご連絡いただければ、個々の状況に応じてさらに具体的なお話ができると思います。
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