2012年5月17日木曜日

トランスジェンダーとHIVの問題

アジア・太平洋のトランスジェンダーにHIVの危機が

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(5月17日付けのシンガポールのThe Straits Times記事から)

<バンコク発AFP電>

アジア・太平洋地域のおよそ半分近くのトランスジェンダー当事者が劣悪なヘルスケアとハイリスクなライフスタイルのために、HIV感染率が危機的なレベルに達していると国連の報告書が指摘しています。

このアジア・太平洋地域の900万から950万人のトランスジェンダー人口が、まん延するHIVの影響をもろに受けている、と国連開発計画(UNDP)の報告書は述べており、このトランスジェンダー・コミュニティーに属する49%が感染している可能性があると指摘している。

ただこの数字はトランス女性(男性から女性になる例)の聞き取り調査から得られた感染例から推測される数字であり、UNDPによるとこの広い地域での“分散した、小規模な調査でのデータ”をもとにしていることに留意する必要があるとのこと。

この調査をまとめた香港大学のサム・ウィンター氏は、“この極めて人間的な営みが危機的状況に直面している現実に各国政府が早急な対応策を講じる必要性”を訴えている。多くのトランスジェンダー当事者が生活に困窮したあげく、危険なセックス行為をともなう売春で生計を立てる状況に追い込まれている現状に注意を喚起している。

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<参考>

* タイではSRS手術などの前には必ずHIV検査が行われます。

* HIV陽性者でも手術は受けられますが、手術器具はすべて廃棄処分にされるため手術費用が30%余分に請求されます。

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