2007年1月26日金曜日

メディカル・ツーリズム


観光立国タイの面目躍如たるものがメディカル・ツーリズムです。要するに、医療目的でタイを訪れ、同時に観光まで楽しんで帰国していただくという、タイ政府肝いりの外貨獲得政策です。











すでに外国人患者数は年間100万人におよび、アジア近隣諸国はもちろん、中近東、ヨーロッパ、オーストラリア、アメリカ、日本、などの先進国からお客様を迎えられるだけの実績と実力をもっています。「東南アジアの病院?」という先入観をもった人は、その設備とサービスの良さにまずカルチャーショックを受けるでしょう。
大手私立病院では最新の設備の導入、経験豊富な医療チーム、外国語通訳、常勤日本人スタッフ、一流ホテルを思わせるロビーやオール個室の病室と、細かい配慮の看護サービス、などあらゆる面で外国からの「顧客獲得」を意識して運営されています。有名医師の引き抜き合戦もあり、病院間の競争を意識した企業努力はすさまじく、悪く言えば臆面もない営利企業、その反面顧客サービスは日本の病院など足元にも及ばないといえるでしょう。看護婦などの人手不足に悩む日本とはちがい、タイの病院では豊富なスタッフが24時間体勢でサービスに努めているのは患者にとっては心強いものです。
先進国と堂々と張り合えるだけの内容をもつタイの医療業界ですが、決定的に有利な武器は費用の安さです。ほとんどの医療分野で日本の半分かそれ以下と考えてよいでしょう。日本からの旅費・滞在費を考えてもタイで治療した方が費用的に安くあがるのは、患者側の選択肢としては大きな魅力です。とくに性別適合手術(SRS)のように、日本では実施できる医療機関が少なく、手術実績の蓄積が浅い分野においては、SRS先進国であるタイは有力な選択肢に違いありません。

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