2012年7月6日金曜日
性別を記載しない健康保険証発行
GID者に性別記載のない健康保険証発行
7月早々の新聞記事をもう読まれた方も多いと思いますが、読売新聞の7月2日の記事を転載させて頂きます。
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性同一性障害、男女記載しない新たな保険証交付
松江市は2日、心と体の性が一致しない「性同一性障害」と診断された市民団体代表、上田地優(ちひろ)さん(54)に対し、性別欄に男女別を記載しない新たな国民健康保険証を交付した。
厚生労働省によると、性同一性障害を巡り、本人の要望で保険証の表記を変更したのは全国初という。上田さんは「男性と記された保険証を示すのは精神的に苦痛」として、5年前から保険証の記載を「男性」から「女性」に変更するよう市に要望していた。
市によると、新たな保険証では、目に付きやすい表紙の性別欄に男女別を記載せず、裏面の備考欄に「戸籍上の性別、男性(性同一性障害のため)」と記している。市は本人の要望を受けて同省などと協議、保険証表記の変更を決定した。
(2012年7月2日21時18分 読売新聞)
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<コメント>
SRSを済ませたGID当事者にとっては戸籍上の性別変更が可能になり(2004年7月16日施行)、社会生活上の自由度や精神的プレシャーは大幅に改善されたといってもよいと思います。ただ、SRSをまだ済ませていない当事者やそれを望まない人たちにとっては、公文書の性別記載はいまだに改善・解決してはおらず(パスポート、健康保険証など)、GID当事者が社会生活を送るに際して大きな精神的負担をしいられています。
この度の松江市の例は一地方自治体の働きかけが国を動かしたわけですね。その当事者の方の粘り強い努力と、自治体のとった先例のない行動は賞賛するべきです。ただこの一例だけで全国的に許可されると思うのは早計(つまり早合点)ではないかと懸念されます。他の多くの自治体が動かなければ国が率先して汗をかいて動くことはまず考えられません。自治体を動かすには当事者がまず動かなければなりません。
松江市の例には大いに勇気付けられます。同様の境遇におかれている当事者の方は、まず居住地の自治体に掛け合って、能動的に突破口を開く努力をされるよう進言いたします。
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